
ロシア人の魔の手をかいくぐりながら稚内駅を右手に見つつ駅前を通過、
突き当りを右に折れると、前方に埠頭が見えてくる。

かの有名な利礼岸壁の防波堤だ。
ドーム状になっているこの防波堤は、でかい。



この微妙なRは、精緻な構造力学に基づいて作られている。角度とか。
沖合いからのソビエト軍の艦砲射撃を、うまーく上に受け流すようにできているんだ。

岸壁の前には記念碑がいくつか置いてある。

そう。
ここは今でこそ日本最北の港だけども、60年前までは、まだ北があった。
最果てを目指す人は、ここから船で大泊まで行く必要があったんだ。
つまり、ここは、いまでいう青森みたいな場所だった。
そして、かつては、稚内駅からこの埠頭まで鉄路が続いていて、直で乗換えができた。
函館駅だって昔はホームから直接階段登って青函連絡船乗り場までいけたよね。


SLといえば“デゴイチ”が素人的には有名だが、なんといっても名機はC55とC62だ。
上の写真の、車輪の中央から放射状に広がる美しいスポークを見よ。
超カッコイイ流線型スタイルを採用したC55はまさに芸術品。

これで樺太だろうが満州だろうが爆走したわけだ!!!

1930年代に製造されたC55は、1970年代までこの道北で現役を続け、札幌から稚内へ向かう寝台急行「利尻」を牽引していた。

ちなみに、CとかDは動輪の数を表している。Cなら3つ、Dなら4つだ。

まあオレ的には、急行ニセコを牽引していたC-62スワローエンジェルが最強だがな。


こんなカッコイイマシンはそうそうないぜ。ガンダムで言うとゼータプラスだな。
さて、振り返ると、そこに稚内フェリーターミナル。

って霧笛が聞こえる。
ちょうど出航するところだ。7時50分の便かな。
おれが乗るのは8時40分の便だ。少し余裕があってちょうどいい。

| ■稚内〜利尻島 | ||||||
| 期 間 | 便 | 稚内発〜鴛泊着 | 便 | 鴛泊発〜稚内着 | ||
| 1月・2月 | 11 | 07:05〜08:45 | 14 | 09:05〜10:45 | ||
| 45 | 14:00〜15:40 | 60 | 17:20〜19:00 | |||
| 3月・4月 | 11 | 07:00〜08:40 | 12 | 09:10〜10:50 | ||
| 17 | 07:50〜09:30 | 30 | 12:20〜14:00 | |||
| 47 | 14:20〜16:00 | 54 | 16:20〜18:00 | |||
| 5月・6月・7月 8月・9月  | 
    07 | 06:30〜08:10 | 10 | 08:40〜10:20 | ||
| 15 | 07:50〜09:30 | 22 | 11:00〜12:40 | |||
| 33 | 11:10〜12:50 | 48 | 16:00〜17:40 | |||
| 55 | 15:30〜17:10 | 62 | 17:30〜19:10 | |||
| 10月・11月・12月 | 11 | 07:00〜08:40 | 12 | 09:10〜10:50 | ||
| 17 | 07:50〜09:30 | 30 | 12:20〜14:00 | |||
| 47 | 14:20〜16:00 | 54 | 16:20〜18:00 | |||
昨日、確かに船の時間を確認した。
今は7月。だから利尻行きは6:30、7:50、8:40、11:00、11:10
あれ?
11:00、11:10…
(´・ω・)鴛泊発
7:50の船が出たばかりだ。
次は11:10。
3時間ばかりゆとりができてしまった。

さて、とりあえず、野寒布岬でもいってみよう。
ここでまた、内地の人のために簡単なアドバイスをしておこう。
北海道には、似たような地名がある。
クッシャロ湖とクッチャロ湖とクッタラ湖は、それぞれ数百キロ離れている。

紋別と門別、江差と枝幸、士別と標津、そしてノシャップ岬とノサップ岬もだ。
佐多岬と佐田岬を間違えてもたいしたことはないけども、ノシャップとノサップ取り違えたらちょっとアレだよ

タクシーの運転手に行き先伝えるときは正確にな。
うっかりするとえらいことになるぜ!
さて、ちょっと昨日の北海道地図を思い出してもらおう。
グーグルマップの航空写真だ。

幌延、豊富、サロベツのあたりが雪雲で隠れて見えなくなっている。
クソワロタって書いてあるが、マジレスすると、
実はここ、自衛隊の対空防衛施設があるんだ。
日本の空を守る、対空ミサイル防御網さ。
陸海空の三軍が揃った、ノーラッド並の軍事施設がある。
もちろんクリスマスにはサンタクロースをレーダーで追尾する。幌延でトナカイの補給を受けるからな。
幌延にプルトニウム貯蔵施設を作ったのも、この軍事施設とつながりがある。
これ以上しゃべると消されてしまうかもわからんから、ここからは想像にお任せしよう。

ノシャップ岬に近づくと、小高い丘にこの北の空を守る自衛隊の駐屯地がある。
正面の灯台がノシャップ岬灯台で、左側の鉄条網が自衛隊様の駐屯地だ。

ちょっと突撃してみよう。

なんだかよくわからないが、丘の向こうに何かカッコイイものがあるようだ。
入り口は来るまで突破できないようにするアレが置いてある。


こちらスネーク、標的はまだこちらには気づいていない。

あ!中から車が出てきたぞ!!
守衛はそっちに気を取られている!!

行くならいまだ!!!!
ゴー!ゴー!ゴー!

オーケイこちらスネーク、敷地内への侵入に性交した。

見ろ、正三角形で形成されたドームが見える。
あれが超高性能レーダーだ。あの二機のレーダーで角度を変えて測定することで、モスクワ上空の鳩まで識別できるって話だ。

基地の全容の撮影に成功した!
ちなみに、遠くに見えている山は利尻島だ。
低い島が礼文だな。
念のため遠景も抑えておこう。
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